ヤマンバの会事務局長の村山隆様から、下記のメッセージと共に整理目もが送られてきましたので、転載させて頂きました。
< 御苦労様です。最近やっと、空中散布の「効果問題」が浮上して参りました。
「健康問題」と共に、大切な視点だと思います。とりわけ、里山を真に守るためにはどうしても必要な理論的視点です。・・・それは「松枯れ原因論」と不可分ですので、簡潔明瞭に纏めてみました。お目通し御意見を下さい! 松本市、安曇野市の皆さん方の市民運動の御奮闘に触発され、それに些かでも貢献できればとの思いから、稚拙を顧みずに「整理」してみました。 御活用下さい。早々
2014・5・27(火)夜 信州上田塩田平・ヤマンバの会事務局長 村山隆より >
「健康問題」と共に、大切な視点だと思います。とりわけ、里山を真に守るためにはどうしても必要な理論的視点です。・・・それは「松枯れ原因論」と不可分ですので、簡潔明瞭に纏めてみました。お目通し御意見を下さい! 松本市、安曇野市の皆さん方の市民運動の御奮闘に触発され、それに些かでも貢献できればとの思いから、稚拙を顧みずに「整理」してみました。 御活用下さい。早々
2014・5・27(火)夜 信州上田塩田平・ヤマンバの会事務局長 村山隆より >
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「松枯れ原因論」と「その防除方法・効果」についての整理メモ
1.はじめに~主に防除効果問題に焦点化して簡潔明瞭に論及
2.一般通用している松枯れの原因と防除方法(推進側)
◎1970年以前には『大気汚染・酸性雨などの説』が主流だったが、1971年頃に林野庁が「虫害論一辺倒」になって他説を否定・無視した。従って、媒介昆虫(マツノマダラカミキリムシ)の撲滅のために農薬散布が主流(常識化)となった。散布方法は《地上散布⇒有人ヘリ空中散布⇒無人ヘリ空中散布》へと変遷・高度化した。名称も「松くい虫」と呼称・宣伝されて「虫害論」だけを啓蒙・普及・洗脳し、社会的に通用している。
3.推進側「松枯れ農薬散布防除方法」では撲滅不可能だった冷厳なる事実(破綻した「農薬防除論」)
●虫害説に依拠して1973年「松くい虫特別防除法」制定。更に1977年「松くい虫防除特別措置法」が制定され空中散布を制度化。「制定5年で撲滅する!」と豪語するも(西日本から青森県まで蔓延化)、同法は4回も延長されて現在は「森林病害虫等防除法」(1997年制定)に組み込まれて実施されている。
●何故に撲滅不可能だったか? 答えは簡単明瞭!「松枯れ原因」と「防除方法」とが噛み合っておらず、農薬空中散布の効果は薄弱だったのです? それも其の筈!1977年法律制定後に「空散効果データ全9資料」の全部に捏造・改ざんが発覚(農林官僚の処分)、法律は無傷で今日まで継続しているからなのです。
●従って、以後も防除効果が無いから全国各地で空散効果の捏造が頻発!(或は「効果検証」の未実施が殆ど)
●長野県も全国の悪しき伝統を継承。更に「県検討部会」では「効果写真・データ」の誤魔化しを行いました。
4.事実と道理に基づき地域で考察し到達した「松枯れ原因論」の整理
★●A~松山は放っておくと自然に枯れて行く!(植物群落遷移)
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★●B~里山管理しない松山は弱体化・枯死する!(サデ浚い、間伐・除伐しない事に因る富栄養化)
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★●C~酸性雨・酸性霧・大気汚染による直接的被害(枯死)!
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★●D~酸性雨・酸性霧・大気汚染による土壌酸性化による弱体化、及び枯死!
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《▲土壌中の菌根菌との共生関係の破壊で弱体化・枯死》 《▲可溶性アルミによるリン欠乏でも》
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★●E~“弱体化した松”に止めの一撃(マツノザイセンチュウ)で枯死!
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5.松枯れ原因論に適合した「予防・駆除」について(農薬空中散布を断念したからこそ叡智が誕生!)
■世界的規模での「公害防止」(大気汚染・酸性雨・オキシダント・PM2.5 等の発生抑制)の普及・徹底を!
■先ず、「里山の長期的あり方」を決める! (松を残す山か? それ以外の山にするか? 地域の合意形成を)
■個々の里山の松枯れの「診断」を実施し、主要原因を特定し、それに立脚した「防除戦略」を組み立てる!
▲里山の樹種転換 ▲混交林育成 ▲更新伐 ▲里山の管理・整備作業の徹底化 ▲抵抗性品種の植樹
◎木炭・竹炭の施用 ◎ミネラル・抵抗力増強剤の施用 ◎アカゲラ誘致用巣箱の設置 ◎天敵微生物の活用(ウィルス、バクテリア) ◎他の方法駆使(雄誘引剤、電気による防止法、低周波振動で産卵防止、植物抽出液)
□伐倒チップ化・焼却処理 ☗伐倒燻蒸処理 ☗樹幹注入剤 ☗農薬地上散布
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6.虫害論に依拠した殺虫農薬散布防除(空中散布・地上散布)に関する技術的困難性
※虫害論に立った「防除解説書」でも【衰弱した松に産卵】と記載し、松を弱体化させる第一次原因に注目している。
※媒介中(カミキリムシ)の気門にセンチュウを内包し、羽化後の新梢を食した時に移すと謂うが、その時は既にセンチュウが移動している可能性が高く有効性に疑問がある。何れにしろ散布の適期は極めて困難。
※ですから、推進派は《空中散布と伐倒駆除を併用しなければ防除効果は無い!》と断言しているのです。
7.おわりに~松枯れ農薬空中散布効果は架空の幻です! (ヤマンバの会事務局長 村山隆/2014・5・27記)
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