2019年6月15日土曜日

日本の所得税負担の実態 ―高額所得者を中心に - 財務省




これを見ると、アメリカと日本は大差ないですね。
日本は中間層(子育て世代)の税負担率が高いですね。

◾︎ アメリカ


◾︎ 日本

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2019年6月9日日曜日

「ラウンドアップの風評を正す」

月刊『農業経営者』のメルマガからです。

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安江 高亮様

『農業経営者』編集長の昆吉則です。
6月号の「ラウンドアップの風評を正す」という特集のご案内です。
https://agri-biz.jp/item/detail/27724

編集意図を正しく伝えたいと思い長い文章になっておりますがお許しください。

今、ネットにはラウンドアップ(成分名:グリホサート)に関する”風評“が
飛び交っています。
曰く、「IARC(国際がん研究機関)がグリホサートには発がん性があると認定
した」「カリフォルニア州の裁判でラウンドアップの発がん性が認められた」
「EU各国でグリホサートが使用禁止になった」等々。

これらは全てフェイクニュースです。

常識的に考えれば、ラウンドアップはもっとも安心して使うことのできる除草
剤の一つと言えます。なぜなら、ラウンドアップは様々に批判を浴びてきたか
らこそ世界中の試験研究機関によって、通常では考えられないほど何度も試験
を繰り返されてきており、その安全性について最も多くの検証がなされてきた
除草剤だからです。それにもかかわらず、ネット上で怪しげな情報が拡散され、
人々を不安にさせているのです。

ラウンドアップに対する反対運動が盛んな理由は遺伝子組み換え作物(ラウン
ドアップレディー)への反発が背景にあります。遺伝子組み換えに関する安全
性を否定できないならその栽培を保証するラウンドアップを潰せという反対運
動家の「戦略」があるのでしょう。

上に書いた一番目のフェイクニュースのきっかけは、2015年にWHO(世界保健
機関)の外部組織であるIARC(国際がん研究機関)がグリホサートを「おそら
く人に発がん性がある」とされる「グループ2A」に分類したことにあります。
しかし、IARCによるグループ分類とは「発がん性の強さの程度」を示すもので
はなく、疫学的調査を基にして「発がん性があると評価する可能性の程度」を
示すものなのです。IARCがグリホサートを「グループ2A」に分類したからと言
ってそれは「発がん性の認定」などではないのです。ちなみに、「発がん性が
ある」とされる「グループ1」の中には酒やタバコはもとよりベーコン、ハム、
ソーセージなどの肉加工品なども含まれています。ラウンドアップはベーコン、
ハム、ソーセージなどと比べても「発がん性があると評価する可能性」は低い
ということです。

このIARCによるグリホサートの「グループ2A」への分類には当初から多くの批
判があり、その後、IARCの上部機関であるWHOとFAO(国際連合食糧農業機関)
が合同で組織したJMPR(合同残留農薬専門家会議)において「(グリホサート
は)予想される接触による暴露量では遺伝毒性を示す可能性は低く、食事を介
した暴露によるヒト発がんリスクの可能性は低い」と結論付けています。日本
の食品安全委員会を含めて米国のEPA(米国環境保護庁)、EUのECHA(欧州化
学品庁)など世界の公的機関がグリホサートの安全性を認め、発がん性を否定
しています。

二つ目の「カリフォルニアの裁判…」というのはメディアの見出しが人々の誤
解を生み出しているようです。

例えば、2019年5月14日17時30分のデジタル版朝日新聞では、ロイター電とし
て『モンサント除草剤でガンに、加州陪審が2200億円の保障命じる』との見出
しを付けて配信しています。本文の中には「陪審団はバイエルがラウンドアッ
プの発がん性リスクについて警告を怠った」として説明されていますが、見出
しを見る限りではラウンドアップがその発がん性ゆえに2200億円の保障命じら
れたと読者は誤解するでしょう。この裁判で問われているのは発がん性に関す
る「警告」の有無です。もとよりバイエル(モンサントを2018年6月に買収)
はその発がん性を否定しています。その根拠として前述のEPAをはじめECHAな
ど世界の公的機関によって発がん性が否定されているからです。従って製品に
発がん性の警告をする根拠がないからです。ところが、カリフォルニア州の環
境保健有害性評価局(OEHHA)が2017年6月に「グリホサートを発がん性物質に
加える」との声明を出し、商品にその表示を義務付け(プロポジション65の物
質リスト)たのです。それが今回の評決の背景にあるのです。この評決はカリ
フォルニア州で行われた裁判だからであり、同じ米国でも他の州なら別の評決
になっていたと考えられます。科学的評価を政治的立場によって否定されてし
まったとも言えます。

さらに「EU諸国ではグリホサートが使用禁止になった」というのも事実とは違
います。

EU諸国ではグリーンピースなどの農薬や遺伝組み換えに反対する環境保護運動
家や緑の党などの活動が活発で、彼らはEU議会をはじめ各国政府や自治体行政
に様々な形で圧力をかけています。その一方で人々の情緒に訴える反グリホ
サートのキャンペーンを活発に展開しているのです。EUの機関だけでなく各国
の公的機関がグリホサートの発がん性を否定する見解を示していても、彼らの
キャンペーンはかなりの効果を上げてきています。EU議会をはじめ各国の議会
や自治体でもグリホサートの利用を禁じる様々な議案を提出してきました。欧
州議会あるいは各国の議会でも科学的根拠によってではなく、各政党の政治的
思惑によって科学的理性が否定されかねない状況が続いています。しかし、現
在のところでは国レベルでラウンドアップの利用を禁じる議決など出てはいな
いのです。

今回、執筆をお願いした唐木英明氏(公益財団法人食の安全・安心財団理事
長)には、リスクコミュニケーションの観点から「なぜラウンドアップはこう
した風評に曝され続けるのか」を解説願い、原田孝則氏(一般財団法人農薬残
留研究所理事長)にはともに日本を代表する研究者です。そして、原田氏には
各種の試験結果の厳密な検証を含めてなされているグリホサートの発がん性や
安全性に関するリスク評価について解説を願った。

多分わが国では、そんなことにはならないと思うが風評が飛び交うネットの社
会の中にいる我々が、EU諸国に見られるような危うい状況に陥らないことを願
って今回の特集を企画しました。
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『農業経営者』2019年6月号(279号)

■特集
<ラウンドアップの風評を正す>
・ラウンドアップはなぜ風評被害に遭っているのか?
 公益財団法人食の安全・安心財団理事長東京大学名誉教授 唐木英明
・グリホサートの安全性に関する所感
 一般財団法人残留農薬研究所理事長 原田孝則

■経営者
[新・農業経営者ルポ]
牛島謹爾シリーズ(3)
進取の気性で開園した自然植物公園に島の人口の200倍を呼び込む
(株)能古島 のこのしまアイランドパーク
代表取締役社長 久保田晋平(福岡県福岡市)

戦前のアメリカはカリフォルニア州で大成功を収めた日本人農業経営者という
と、ワイナリーの長澤鼎やコメの国府田敬三郎が思い浮かぶだろう。ここにも
う一人知ってほしい人物がいる。その二人と同時代を生き、「ポテト・キン
グ」や「馬鈴薯王」と称された牛島謹爾(きんじ)だ。2024年度から1万円札
の新紙幣の顔になることが決まった渋沢栄一が日本工業倶楽部で追悼会を主催
したほどの人物でもある。手間のかかるポテトの生産を3万エーカー(1万2240
ha)で行ない、全米の市場を左右したといわれた。彼の農場では監督者のよう
な立場で働く同郷出身者がいたが、そのうち井上藤蔵という男の子孫だけがい
まも福岡県各地で農業に携わっている。3回シリーズで取り上げる第三弾は福
岡市西区能古島の「のこのしまアイランドパーク」に焦点を当てたい。なお、
第一弾は2019年3月号に、第二弾は同5月号にそれぞれ掲載した。

■提言
専門家インタビュー]
土壌学者(ペドロジスト)に聞く農地の土壌との付き合い方
前編~土壌断面調査から読み解く土づくり~

土壌の種類や分布を示す土壌図は、いまやデジタル版が公開され、モバイル端
末で閲覧できるアプリ「e-土壌図II」によってさらに気軽に閲覧できるように
なった。 土壌学者(ペドロジスト)はその礎となる土壌調査を行なう土壌の
プロフェッショナルだ。土壌に向き合い、その場に人を集めて、その価値を広
めるために現場での土壌調査にこだわり続ける大倉利明氏に話を聞いた。
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2019年4月23日火曜日

「山口市の実践に見る農村改革への挑戦」

NPO法人信州まちづくり研究会の総会 
「第3回東信 スマート・テロワール研究会」

 日 時:5月17日(金) 総会は  午後1時より   会員のみ(一般は傍聴OK)
              講演会は 午後1時50より どなたでもOK
     無料

 場 所:佐久平駅前の佐久平交流センター2階 第5会議室


 テーマ:「山口市の実践に見る農村改革への挑戦」

 「農業は誰のものか?」
という根源的な問いかけから始まります。
農政担当者を唸らせ、市の農政を根底から変えた取り組みの、
意識改革と実践のお話です。
その元にあるのが「スマート・テロワール」
この意味は聞いて頂ければお判りいただけます。
常識を覆す発想ですが、納得せざるを得ない考え方です。
私たちの常識が非常識であることを悟らせてくれます。

 美しく強く豊かな郷土を望まない人はいないと思います。
この講演は、郷土の未来を考える上で必ず参考になります。
聞くことによる損害はゼロだと思いますので、お出かけください。
午後5時終了後の懇親会は有料(3000円)ですが、参加できます。
感動なさったら、どうぞ。


(画像全体を拡大してご覧ください。
文字が小さくて読みづらい方は、090-3148-0217へ)







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2019年3月15日金曜日

バックキャスティング でサステイナビリティ革命


 イチロウが、小学生の時に書いた「一流のプロ野球選手になる」夢を実現したのは、

イチロウのバックキャスティングであり、
孫正義の「貧乏をなくしたい。家族も人々も幸福にしたい」という夢を叶えたのも
孫正義のバックキャスティングだと思います。

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2019.0315 オルタナ編集部 メルマガより

川村雅彦のCSR一刀両断

オルタナ総研所長・首席研究員 川村雅彦


サステナビリティ革命(その4
~フォア・キャスティングか、それとも、バック・キャスティングか~
前回は、人類文明史上の「サステナビリティ革命」を認識するならば、企業経営においては2030年から2050年を見通した「自社のありたい姿」、つまり長期ビジョンないし長期目標を、自ら決めることが必要かつ必然であることを述べた。
その策定に当たっては、「フォア・キャスティング」と「バック・キャスティング」という考え方がある。併せて、「インサイド・アウト」と「アウトサイド・イン」の考え方も理解しておく必要がある。
■フォア・キャスティング(積上思考)か?バック・キャスティング(逆算思考)か?
フォア・キャスティング(FC)とバック・キャスティング(BC)については、前回の最後で簡単に説明したが、経営戦略上の目標設定に当たって、時間軸において「どこを起点とするか」という論点である。
FCとは現在を起点として、現時点で利用可能な諸資源を積み上げて、一定期間後に到達できる目標を立てることである(必達目標に近い)。高度成長期ならば、パイは時間とともに拡大し、外部環境の構造は中長期にわたり安定しているため、この「積上思考」でもそれほど問題はない。
このことから、FCでは既存のビジネスモデルは比較的小さな調整で済む。無意識ながら、今もなお多くの日本企業にはこの思考パターンが染みついているのではないか。
他方、BCとは将来のある時点を起点として、まず、その時点の経営環境(社会的課題を含む)を勘案して「ありたい姿=ビジョン・目標」を設定する。そして、その目標達成のために、そこから逆算して今後取り組むべき課題を明確にすることができる。
このBCは「逆算思考」に他ならないが、設定した目標は現時点の経営資源では達成が見通せないことも多い。しかし、そこにこそイノベーションが生まれる可能性がある。
■バック・キャスティングとフォア・キャスティングの併用
不確実と言われる現代にあっては、当然BCが望ましいということになるが、BCだけでは実践的な実施計画が作れないこともある。その場合には「中期目標」の設定が必要となる。
例えば、自社の生き残り戦略たる「2050年のありたい姿」として、長期目標をCO2排出ゼロと設定した場合、それに向かって今後何をすべきかが明確かつ具体的ならば、ロードマップ(工程表)を作成し、直ちに実行に移せば良い。
そうでない場合には、「中期目標」として2050年からのバック・キャスティングで、例えば「2030年のあるべき姿」を描くことになる。そして、現在から2030年までのロードマップの作成は、現在からのフォア・キャスティングが効果的である。そうすることで、現在と長期目標年がつながる(図参照)。
  〔バック・キャスティングとフォア・キャスティングによる中長期目標の設定〕






■インサイド・アウト(企業基点)か?アウトサイド・イン(社会基点)か?
FCBCかの論点と同時に、現在であれ、将来であれ、目標設定や戦略策定にあたり、外部の経営環境(社会的課題を含む)をどの視点から見るかという論点がある。
以前、本コラム「SDGsへのコミットメントとは何か(その2)」でも述べたが、要するに、「企業から社会を見るのか」それとも「社会から企業を見るのか」の違いである。
前者は「インサイド・アウト・アプローチ(企業基点)」と呼ばれ、企業内部の視点(過去の実績や既存のプロダクトやビジネスモデル)から外部環境として社会を見て判断することである。自社製品が顧客ニーズに合うかを考えるプロダクト・アウトの発想に近い。
このような発想では、将来の社会的課題を含む経営環境の構造的な変化に十分に対処することはできない。つまり、現在のビジネスモデルが将来も通用するかどうかは保証の限りではない。また、社内からのイノベーションも起きにくい。
これに対して、後者の「アウトサイド・イン・アプローチ(社会基点)」は、目標設定やビジネスモデルの検討にあたり、外部環境の構造的変化、特に解決すべき社会的課題は何かについて、企業外部の視点から「自社のありよう」を考えることである。これは、マーケット・インの発想に近い。
このアウトサイド・インは、自社の現在の到達度と将来求められる達成度のギャップを埋める作業でもある。なおSDGsは、地球社会のサステナビリティ実現のために、2030年までに達成したい目標群(優先課題とありたい姿)の国際合意である。
■不可欠な「アウトサイド・イン×バック・キャスティング」
前回も述べたように、中長期にわたり企業経営の基盤となる外部環境(社会的課題を含む)の構造的変化には、以下のような事項が想定される。
すなわち、世界人口の増加の中で日本の少子高齢化、気候変動や生態系破壊など地球環境の劣化、パリ協定に基づく2023年から5年ごとのCO2削減目標の見直し、「脱」炭素経済の進展、さらにESG投資のメインストリーム化、あるいはAIIoT、ロボティクス、再生医療などの画期的技術革新の進展などである。
このようなメガトレンドを背景に、グローバル・ローカルレベルで多様な社会的課題が顕在化する中で、それらを解決しうる近年の様々な分野のイノベーションにより、20世紀とは全く異なる21世紀型の新たな産業構造が形成されつつある。
それゆえ、これまでに成功した20世紀的なビジネスモデル、さらに産業・業種・業態の中には、それほど遠くない将来に衰退・消滅するところが出てくることは間違いない。
このように考えてくると、『サステナビリティ革命』を押し進め、社会と企業のサステナビリティの同時実現のためには、従来の「インサイド・アウト×フォア・キャスティング」から新たな「アウトサイド・イン×バック・キャスティング」の発想や思考が不可欠となる。いかがであろうか。
(完)


オルタナ総研所長・首席研究員 川村雅彦
前ニッセイ基礎研究所上席研究員・ESG研究室長。九州大学大学院工学研究科(修士課程:土木)修了後、三井海洋開発株式会社にて、中東・東南アジアにて海底石油関連のプロジェクト・マネジメントに従事。1988年にニッセイ基礎研究所入社。専門は環境経営、CSR経営、環境ビジネス、統合報告など。環境経営学会の副会長。著書は『カーボン・ディスクロージャー』『統合報告の新潮流』『CSR経営パーフェクトガイド』『統合思考とESG投資』など

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