2020年7月10日金曜日

「スマート・テロワール」関係情報

情報源にリンクしています。選んでクリック!
終ったら戻る!そして次へ!

重要な情報、新しい情報は上の方にあります。

☆ なぜ、スマート・テロワールなのか(NPO法人信州まちづくり研究会)

 食と農を地域にとりもどす
  (「スマート・テロワール・農村消滅論からの大転換」著者松尾雅彦)

☆ 農村消滅論から大転換
  (『農業経営者』2015年1月号:編集長インタビュー記事)

☆ 2015年3月26日 茅野市で松尾雅彦様に初対面

☆ 「スマート・テロワール : 農村消滅論からの大転換」を読んで
   (2015年6月会員池田広感想文)

 山下一仁氏の農政改革 論説集

☆ 実践5年目を迎えたスマート・テロワール(スマート・テロワール通信より)

☆ ネットにあふれる農業と食の不安を考える(農村経営研究会2020年2月号)

☆ 松本地域に「やさいバス」導入実験!

☆ リケジョが変える農業(やさいバス開発者)
  (日本経済新聞:2020年2月)

☆ 地方の危機の実態と改革の提案(PDF)


☆ テロワールとは:日本酒が「世界酒」に!
  NHK クローズアップ現代 2019年11月)  

☆ フランスのテロワール(コニャックとアルマニャックの違い)
  
☆ 理想の経営者:株式会社さかうえ(農業法人)視察リポート(2019年1月)
  
☆ 日本の農業の実態:FAOのデータより
  
☆ 地消地産は地域の経済成長につながる論拠(『農業経営者』2019年6月号)
  
☆ いまこそ地方からこの国を再建する地域政策を
   (『農業経営者』2019年8月号:スマート・テロワール協会会長中田康雄)

☆ 日本の農薬使用に関して言われていることの嘘(『農業経営者』2020年3月号)

☆ ラウンドアップ の風評を正す(『農業経営者』2019年6月号)

☆ 日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう
   (Newsweek日本語版2019年9月)

☆ バックキャスティング でサステイナビリティ革命
   オルタナ編集部メルマガ2019年3月15日)

☆ 地域を活性化し、人口減少に歯止めをかけた集落営農法人
  (「新・農業経営者ルポ」2018年3月29日)

☆ 報告書『第3回スマート・テロワール研究会:
                 東信自給圏構想の現状とビジョン』  
   (2018年3月26日佐久平プラザ21にて)

☆ 山形で「庄内スマート・テロワール」収穫感謝祭
   (2017年11月28日山形県鶴岡市にて)

☆ 長野県畜産試験場では耕畜連携実証試験
  (2017年8月松尾雅彦、齋藤兵治、安江高亮、視察)

☆ 長野県の自給圏構築への挑戦:「地域食料自給圏実証実験」事業への取り組み
   (2017年7月14日長野県野菜花き試験場佐久支場(小諸市))

☆ 『貧しい人々のマニフェストーフェアトレード の思想―』:書評
   (フランツ・ヴァンデルホフ著、北 野収訳、創成社、2016 年)

☆ 儲かる、研究すべきニュージーランドの放牧酪農
   (『農業経営者』2017年2月号)

☆ 農村消滅論からの大転換!:日本経済新聞に半面広告(2016年11月22日)

☆ ガストロノミニー(美食革命)で活性化!「トラベルWatch

☆ 「日本で最も美しい村」のアンケート調査結果
  (調査:循環する地域づくり研究所)

☆ 阿部守一知事とランチミーティング:農村自給圏構想(スマート・テロワール)
  (2015年9月28日)

☆ 地方創生の「長期ビジョン」および「総合戦略」要約 
  (2014年10月:JETROの下部組織のブログより。結局従来路線であり、自己責任

☆ NPO法人信州まちづくり研究会 活動経歴
  


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山下一仁氏の農政改革論

農業問題の根本を知りたければ、
これを読もう!

日本の農政トライアングル(自民党、農水省、JA全中)に向かって、
これだけ、ハッキリ正論を吐く人は他に知らない!

特に、 印の論説は読んでいただきたい。

キャノングローバル戦略研究所(CIGS)
研究主幹 山下一仁氏の論説を集めました。

山下一仁氏紹介
東京大学公共政策大学院客員教授
(独)経済産業研究所上席研究員(非常勤)
研究分野: 
食料・農業政策、地域振興政策、WTO農業交渉、環境と貿易、
食品の安全と貿易、貿易政策

略歴
1955年岡山県笠岡市生まれ。農学博士。77年東京大学法学部卒業、農林省入省。82年ミシガン大学にて応用経済学修士、行政学修士。2005年東京大学農学博士。農林水産省ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官、農林水産省地域振興課長、農村振興局次長などを歴任。08年農林水産省退職。同年経済産業研究所上席研究員。09年キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。
 著書に、「いま蘇る柳田國男の農政改革」新潮社18年、「2025年 日本の農業ビジネス」講談社17年、「TPPが日本農業を強くする」日本経済新聞出版社16年、「バターが買えない不都合な真実」幻冬舎16年、「日本農業は世界に勝てる」日本経済新聞出版社15年、「農協解体」宝島社14年、「日本の農業を破壊したものは誰か~農業立国に舵を切れ」講談社13年、「TPPおばけ騒動と黒幕」オークラnext新書12年、他多数。

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★ 2020.06.22

2020.06.16

2020.05.29

2020.0528

2020.05.12

★ 2020.04.10

2020.03.19

2020.03.19

★ 2020.03.12 

2020.02.27

2020.01.30

2020.01.15

2020.01.08


★ 2019.07.16
【平成農政を振り返る】減反廃止はフェイクニュース、令和で真の改革を

2019.04.25
ブレクジットは何が問題なのか

2019.04.24
この娘(津田梅子)にしてこの父(津田仙)あり~新5千円札の表面の人物となる津田梅子の父は農業保護政策を批判した国際派だった~

2019.03.06
日本の米輸出はWTO違反だ - 農産物輸出の実態は「農業振興」とはとても言いがたい-

2019.03.06
国連"小農" 宣言 (3)小農を利用する人たち

★ 2019.03.05
国連"小農" 宣言 (2)日本"小農"主義の裏側

2019.02.18
国連"小農" 宣言 (1)汚された宣言

2018.12.17
TPP発効へ 「米抜き」で日本に好機

2018.10.24
"減反廃止"でも米生産が増えない本当の理由 - 減反政策の本質は転作補助金。政府は今もそれでカルテルを維持しているのだ。-

2018.08.13
農業界の常識を打破して日本農業を成長させよう

★ 2018.07.23
「世界人口が増え、食料危機が起きる」のウソ-世界中の農業専門家が作り上げたフェイクニュースの実像に迫る-

2018.06.26
山下一仁研究主幹 講演会 「21世紀に蘇る柳田國男の農政学」- 講演要旨

2018.03.08
日本農業を壊すのは自由貿易ではない

2017.0804
加計学園問題に隠された日本行政の疾患

2017.07.24
チーズの値段は下がらない-日EU自由貿易協定合意の効果と評価-

2017.03.27
農業労働問題の抜本的解決策

2016.12.26
農業改革:小泉進次郎の挑戦は続く

2016.12.06
農政アンシャンレジームからの米解放

2016.11.04
TPP反対論は論理破たんしている

★ 2016.06.14
地方創生に必要なこと

2016.01.12
TPPは農業に影響を与えないのに不要な農業対策がなぜ行われるのか

2015.09.17
日本における農政と持続可能な発展

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2020年6月27日土曜日

世界競争力ランキング:日本の凋落止まらず

真田幸光教授が、無料で発信し続けておられる「東アジア情報」には、毎回非常に興味深い最新ニュースが掲載されます。ここにご紹介するのは6月29日付けの記事の一部です。
又しても、日本が韓国に負けてるという情けない内容です。

真田幸光教授ご紹介
<日本の国際金融学者。戦国武将の真田信之から数えて14代目の子孫になる:慶應義塾大学法学部政治学科卒業:東京銀行入社:国際社会から日本を見ることができた:キーワードは「ファクトファインディング」:専門分野は韓国・台湾・中国・モンゴル・ベトナム・北朝鮮を中心とする東アジア地域経済と国際金融。愛知淑徳大学ビジネス学部・研究科教授。「BSフジLIVE プライムニュース」では韓国経済をテーマにした回に度々出演している。>

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 [世界競争力ランキングと韓国]

 スイスに本部を置く国際経営開発研究所(IMD)は、外国人から見たビジネス進出が易いか否かなどを視点とした世界競争力のランキングを発表しています。

 これを受けて、韓国政府・企画財政部は6月16日、IMD世界競争力ランキング2020年版で韓国は対象国・63カ国・地域の中で23位にランクインしたと発表しています。
 韓国は前年の28位から23位へと5ランク上昇し、2000年以降、最も大幅のアップとなったともコメントしています。
 この一年で大きくランクアップした背景には、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、韓国国民の危機対応レベル、保健インフラなどの面に於いても、肯定的な評価を得られたことが影響しているものと分析されています。

 このランキングでは、シンガポールは前年に続き今年も1位、2位はデンマーク(前年8位)、3位はスイス(前年4位)、4位はオランダ(前年6位)、5位は香港(前年2位)となっています。また、米国は10位、中国本土20位、日本は34位となっています。

 米国と中国本土の世界競争力ランキングが前年に比べ下がったのには米中貿易摩擦による国際貿易の悪化、即ち、互いに一国主義的に動き、外国人から見たビジネス環境が悪化していることなどが影響しているものと見られています。

 尚、韓国としては、何よりも、日本よりも韓国が上位に入っているこうしたデータには大いに関心を示しており、こうしたデータを意識的に内外に強調し、韓国の素晴らしさを、日本との比較しながら示し、国民には誇りを感じさせつつ、政権の素晴らしさを伝え、海外に対しては、韓国の国際的な立ち位置の向上に繋げているように見られます。


(編者加筆)
[参考]
【国際】IMD世界競争力ランキング2020、首位シンガポール。日本は34位で凋落止まらず

上記URLの記事の中に次のように書かれています。
日本の項目別ランキングは、政府効率とビジネス効率が大きく足を引っ張っている。ビジネス効率では、マネジメント慣行が63カ国中62位と下から2番目。生産性&効率も55位と下から9番目でかなり深刻な状況。政府系金融61位と物価59位も極めて低い。企業の競争力にとって非常に需要な「姿勢&価値感」でも56位で非常に悪かった。日本の凋落が止まらない。

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2020年5月26日火曜日

『食べる時に屠殺する時は複雑な気持ちがするよ。』

『都市を耕す』

庄内スマート・テロワールで活動している清野さんからお知らせがありました。
北野収先生(「シビック・アグリカルチャー」翻訳者、獨協大学外国語学部教授pH.D.)からの情報だそうです。

多種多様な農業の形がありますが、これは古くて新しい取り組みです。
素晴らしいです。食の問題を真剣に考えさせてくれます。
当NPO とは、方法論は違いますが、理念と取り組み姿勢は同じだと思います。
下段に動画を添付します。ぜひご覧になって下さい。

場面は、アメリカのサンフランシスコ。
「新しいアイデアではありません。1943年、サンフランシスコで行われていました。」と、解説者は語り、サンフラシスコ市庁舎の前の畑の写真が現れます。そして今・・・


この動画の根本テーマは;「人類が直面する最大の挑戦は、社会の基盤をなす自然界を壊すことなく、どう食料を生産するか?」

下記引用は、飼っている動物(動画ではうさぎ)を屠殺する場面で、本人が語っています。真実は厳しいです!

< 食べる時に屠殺する時は複雑な気持ちがするよ。すごく悲しい。
同時にその動物に対する敬意と責任を感じる。動物との絆を感じるんだ。
いつも緊張するし辛いよ。動物をリラックスさせ落ち着かせる。そして・・・。

多くの肉好きの人は、動物と強いつながりを感じながらも、「食べる」と聞くと驚き、「自分には絶対無理だ」という。今の社会を象徴する一言だ。
食から切り離され肉の素性を知らない。世の中の不正を見て見ぬ振りをすることがある。肉に関する無関心さも共通するものがある。肉は食べたいが、素性は知りたくない。これは間違っていると思う。

肉を食べる者として、僕には肉の素性や生産方法について人々に伝える役目があると思う。

このウサギも食用だ。子やぎたちも肉になる。それが肉の素性なんだ。
これに目を向けたくないならベジタリアンになるべきだ。

自然界は酷で優しい。美しくて醜くもある。
生き残るには自然が必要なんだ。>

最後のまとめのところで次のようなことも言ってます。
<良い農家になるだけでは不十分だ。
活動規模の重要性に思い至った。草の根が大きくなるには、牽引力が必要だが、もう限界です。なんども限界を感じ、そして気づきました。政策こそ重要だと。
持続可能な農業のための僕らの活動は、機能はするが持続可能な小さな島の出来事に過ぎない。今以上の抵抗力や回復力を持ち、より持続的で、富をよく分配し、より多くの人を養い雇用をもたらしても、食のシステムが民主化されなければ何の変化も産まない。

良い農家になるだけでは不十分だ。提唱者であり、活動家でなければならない。変化を起こす政治的意思が必要だ。民衆だけが変えることのできる大きな社会運動だ。>

まるで当NPOのために言ってくれているようで嬉しいです。
「都市」の農業を語っていますが、変革に挑む精神と考え方は「スマート・テロワール」と同じだと思います。大事なことは科学的に変革することです。
では充分集中して下記URLからご覧ください。

Edible Media  チャンネル登録者数 527
期間限定無料公開(6/21/2020 夏至まで)
https://www.youtube.com/watch?v=E61YhjXRQuI&feature=emb_logo



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給付金10万一律支給、どうして日本では混乱するのか?

【Vol.327】冷泉彰彦のプリンストン通信 
からコピーしました。
とてもスマートなメルマガで勉強になります。


冷泉さんは、次のように結論づけています。
このままでは経済も国家も消滅してしまう、
そのぐらいの非効率であり、バカバカしさであると思います。

アメリカと日本の違いを分析しています。
要約すれば、合理性の違いです。文明の違いとも言えます。
やはり、この遅れは、日本は文明国とは言えないと思います。

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▼「給付金10万一律支給、どうして日本では混乱するのか?」

 個人向けの「特別定額給付金」の支給が上手く行っていないようです。ア
メリカでは、所得制限をかけるなど条件付きでやっていますが、とりあえず
最速で制度決定から4週間でカネが届き始めて、6週間でほぼ完了していま
すが、日本では市町村ごとに、かなり混乱しているようです。

 勿論、アメリカ式が100%良いとは言えないのですが、どこに違いがあ
るのかを検証しておくのは意味があると思います。

 まず、支給金額ですが、日本は成人だろうが子どもだろうが一律10万円
とシンプル。一方でアメリカは、とりあえず成人は1200ドル(12万9
千円程度)、子どもは500ドルと差をつけています。

 またアメリカの場合は所得制限があります。つまり、単身世帯では年収7
5000ドル以下で満額、75000を超えると徐々に減っていって、99
000ドルを超えるとゼロになります。つまり、日本のほうがずっと単純で
す。

 手続きですが、日本はネットもしくは紙で申し込みます。一方で、アメリ
カは原則として「何もしなくていい」という対応です。

 つまり、アメリカの場合は何もアクションは起こす必要はなく、それで自
動的に自分の銀行口座に1200ドル(単身者)、3200ドル(夫婦と子
供2人)、といった金額が振り込まれたのです。ちなみに、現在はこの「第
2弾」を行うかどうかの議論が進んでいます。

 事務仕事ということだと、アメリカの場合は実にいい加減で偉そうで、し
かも非効率・・・そんなイメージがあります。一方で、日本の場合は迅速で
正確な・・・はずでした。ですが、この給付金に関しては、日本の方が金額
は一律で所得制限もないなど、はるかに単純であるにも関わらず、手続きは
複雑になっており、かなりトラブっているようです。

 一体どうしてなのでしょうか?

 まず、アメリカの場合は、原則として居住者は全員が確定申告(タックス
・リターン)を行います。また、確定申告は原則として電子申告。また申告
の際の還付金は銀行振込、追徴金は銀行引き落としです。

 ですから、国税庁(内国歳入庁=IRS)は、原則として全ての納税者の
毎年の課税所得と銀行口座を知っているわけです。今回は、これを利用して
「課税所得額」を根拠に、所得額のチェックを行い、また持っている銀行情
報に振り込みの手続きを行いました。ですから、何の申請も必要はなく、し
かも迅速に振り込みがされたのです。

 また個人の特定には、ソーシャルセキュリティー番号という一種の国民総
背番号があり、これで特定をすることが可能でした。というのは、この番号
は本来は年金番号なのですが、大昔からこれを個人向けの納税者番号として
使ってきた蓄積があるからです。

 勿論、所得の低い人、社会保障年金(ソーシャルセキュリティー)だけし
か収入のない人など、例外もありますが、その場合はネットで情報を入力す
ればいいことになっています。また、小切手で受け取るとか、銀行口座のな
い人はプリペイドカードでもらう選択もできますが、その場合は受け取りは
遅れて完了は今月中旬になっていました。

 一方の日本の場合は、全く違う制度になっています。まず、国民全員が確
定申告を行うということはありません。確定申告の場合も、勤務先を通じた
年末調整の場合もマイナンバーとの紐付けがあるようですが、100%徹底
はしていません。銀行口座も同じです。

 ですから、今回のような給付の場合は全国一律で、「全員に全ての必要な
情報をインプット」してもらう必要が出るわけです。

 そうではあるのですが、現時点では各市町村で膨大なエラーチェックが発
生しているようです。本人が自分と家族の名前と、銀行情報を出すだけなの
に、どうして膨大なエラーが出るのでしょうか? また、オンライン入力の
場合はエラーだらけになるので、郵送のほうが速いというような報道も出て
いますが、仮にそうだとしたら何故なのでしょう?

 それは、オンライン入力というのが厳密に言うと「システムへのオンライ
ンでの入力」ではなく、「システムに入力する元データをオンラインで作
成」するだけだからです。つまり、入力時にはエラーチェックがかからずに、
何でも通ってしまうのです。

 例えばですが、入力時に住民基本台帳との照合ができて、おかしなデータ
はエラーで弾くとか、正規の情報に自動修正されるのならいいのですが、そ
んなことはなくて、何でも通ってしまうわけです。また銀行情報の場合、オ
ンラインバンキングの場合は、全銀協のDBを見に行って「正しい支店・口
座・名義人情報」に誘導されるのですが、それもありません。

 その背景には「プライバシー問題があるので、正規データにアクセスでき
ない」という問題、そして「正規データにアクセスできて、しかも情報の機
密性が守られるようなシステム設計をするカネもノウハウもない」という問
題があるわけです。

 一方で、やたらに厳格な事務作業の「美学」があるということも問題です。
例えば、東京都のA区のBという住所に住民票のある「高田C」という人が
申請をしたとして、その「高田」を「ハシゴ高」つまり真ん中の口の部分が
上下にくっついている「異体字」なのか、それとも一般的な「高」なのかと
いうのは、「本人特定にはどうでもいい」問題です。

 そのCさんの親が、やたらに「はしご高」にこだわって、戸籍をそうして
いたが、Cさん自身は「こだわりがない」ので、「高田」と記入したが、住
民基本台帳とは相違になった、そうすると「目チェック」でエラーにしなく
てはならない、というのは、全く意味がないと思います。それで不正支給や
二重支給になることはありません。ただひたすらに役所の「書類は正確でな
くてはダメ」という美学、もしくは前例に従ってやっているだけです。

 銀行口座の姓名の間の「一字アケ」というのも、これも意味がないわけで、
「サイトウ ジロウ」さんのことを「サイトウジロウ」としたからといって、
誤支給にはならないはずです。この辺は、役所というより銀行サイドの問題
もある思いますが、そうした意味のないエラーチェックというのは、誰のト
クにもならないと思います。

 アメリカの場合ですが、例えば銀行口座の場合は本人が死亡した場合は口
座閉鎖になるので、行き違いはまずないのですが、小切手の場合は死亡した
人の名義で届いてしまうことはあります。その場合は「返送してください」
という運用で済ませているようです。また、IRSの把握している銀行口座
とは別の口座にもらいたい場合には、オンラインで口座変更もできるように
なっています。

 とにかく、オンラインで入力する際に、何のエラーチェックもかからず、
役所ではそれを紙にプリントしてシステムと照合、エラーを弾くための膨大
な作業をしている、しかもそのエラーの多くは「誤申請、二重申請」につな
がるものではなくて、形式要件のみというのは、バカバカしいを通り越して、
全く理解不能です。最近は「日本人はITが苦手だから仕方がない」という
言い方もあるようですが、このままでは経済も国家も消滅してしまう、その
ぐらいの非効率であり、バカバカしさであると思います。


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2020年5月15日金曜日

「世界人口が増え、食料危機が起きる」のウソ

この記事はキャノングローバル戦略研究所(CIGS)の山下一仁氏が、
20187月に WEBRONZA に掲載した記事です。
これを読めばこの主張を納得せざるを得ません。山下氏の主張の元は明快です。
「ファクトを見よ」です。

FAO(国連食糧農業機関)のような機関でもこういうことが起きるんですね。
何を信じたらいいのか判らなくなります。

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-世界中の農業専門家が作り上げたフェイクニュースの実像に迫る-


農業専門家たちが振りまく「世界的食料危機」

 世界各地で開催される農業や食料の国際会議で、決まって言われることがある。
 2050年には世界の人口は現在の74億人から96億人に約3割増加する。さらに経済発展で一人あたりのGDPが増加し、都市化も進展するので、穀物をエサとして生産される肉や乳製品など畜産物への需要が高まる。これは穀物の需要を大きく増加させる。総じてみると、世界の食料生産を60%程度増加しなければならない――というものだ。
 このような見解を広めたのはFAO(国連食糧農業機関)であるが、日本の農林水産省も同じような見通しを公表している。日本だけでなく世界中の専門家たちが同じようなことを言うので、私もそうなのかなと思っていた。
 今年オランダで開かれた会議で、このような意見を紹介した大学教授に、素朴な疑問をぶつけてみた。
「あなたは、発表の中で世界の人口が今後35年間で74億人から96億人へ22億人増加すると言ったが、過去35年間に人口はそれを上回る30億人も増加している。過去に対応できたことが、なぜ今後もできないのか?さらに、2050年に突然人口が爆発するのではない。人口が段階的に増えていって食料危機が起きるのであれば、穀物価格も今から徐々に上昇を続けているはずである。ところが、穀物の実質価格は過去1世紀半ずっと低下している。これをどう説明するのか?」
 彼は答えられなかった。答えられないはずである。これは、FAOや農林水産省など世界中の農業関係者によって作り上げられたフェイクニュースなのだ。

食料危機と価格高騰は「短期的」に起きる

 食料危機が起こるとどうなるのか?
 日本で起きた大きな食料危機は1918年の米騒動と終戦後の食糧難だ。共通しているのは、米や食料品価格の高騰である。供給が需要を満たさないので、価格が上昇した。輸出の急増、生産の大幅減少という一時的、突発的な事由による出来事であった。
 世界で起きた食料危機としては、1973年、2008年の穀物価格高騰が挙げられる。これも、世界の穀物生産の減少やソ連の大量穀物買い付け、アメリカの政策変更によるトウモロコシからのエタノール生産の増加という一時的な事由によるものであった。
 これらの食料危機は、いつもは穀物や食料品の価格が低いのに、天候不順などの何らかの突発的な理由で需給のバランスが崩れ、価格が急騰するというものである。これは、槍のように突出することから、"price pike"(pikeは「槍」の意味)と呼ばれている。

農業専門家が叫ぶのは「恒常的」な食料危機

 これに対して、2050年にかけて生じると言われる食料危機は、恒常的に供給が需要の増加に追い付かないという構造的な理由から、価格が上昇していくというものである。これまでの食料危機が一時的、一過性のものであったことに比べると、恒常的なものである。
 2008年には、米の輸入が減少したフィリピンでは、配給を受けるために多くの人が行列を作った。このような事態が、毎年続くというわけだ。
 このとき、穀物や食料品の価格は一時だけ高くなるpikeではなく、恒常的に高くなる。この説が本当なら、人口や所得の増加は2050年に突然起こるのではなく徐々に増えていくのだから、穀物や食料品の価格は2050年の高い水準に向けて、今から上昇しているはずである。
 ところが、事実は逆だ。
 下のグラフ1は、アメリカ農務省作成による、物価修正をした、トウモロコシ(Corn)、小麦(Wheat)、大豆(Soybeans)の過去約100年間の国際価格の推移である(トウモロコシの価格が1.5倍になったとしても、一般的な物価水準が2倍になっていれば、トウモロコシの実質的な価格はむしろ下がっている。物価修正というのは、インフレやデフレという要素を除いて実質的な価格を見ようというものである)。一時的なpikeはあるものの、これらの価格が傾向的に下がっていることは間違いない。この間の人口の増加は4倍を超える。これこそ人口爆発と呼んでよいのに、恒常的な食料危機は起きていない。

180709_yamashita_fig1.png
グラフ1

 次のグラフ2は、トウモロコシ、米、小麦について、1960年を100とした国際価格(物価修正をした実質価格)の推移である。1985年ころから2005年ころの20年間は1960年の半分くらいの価格水準であり、それ以降も1960年を上回るのは例外的な年だけである。穀物価格は長期に低位安定していると判断すべきであろう。長期的に起こると言われる食料危機の匂いすら感じない。

180709_yamashita_fig2.png
グラフ2

人口は2.4倍、穀物生産は3.4倍

 理由は簡単である。食料供給の増加が人口や所得による需要の増加を上回っているからである。
 次のグラフ3は、1961年の数値を100とした世界の人口、米・小麦の生産量の推移である。人口は2.4倍だが、米、小麦とも穀物生産は3.4倍である。このような穀物生産の増加が、穀物価格が低位にある理由である。

180709_yamashita_fig3.png
グラフ3

 食料危機を煽る人たちは、世界の農地面積の増加が期待できない中で、単位面積当たりの収量の増加が鈍化しているので、農地面積に単位面積当たりの収量を乗じた世界の穀物生産の伸びも期待できないと主張してきた。
 しかし、上のグラフからは、そのような傾向は見当たらないし、それが本当であれば、穀物価格にすでに反映されているはずであるが、そうではない。むしろ、ICTやAI、バイオテクノロジーなどによって、単位面積当たりの収量はこれまで以上に増加する可能性がある。
 さらに、世界には、ブラジルなど農地面積の大幅な増加を期待できる地域がある。日本の農地は450万ヘクタールに過ぎないのに、ブラジルではセラードと言われるサバンナ地域(アマゾンではない)だけで1億ヘクタールほどの利用可能な農地があるという。
 2008年川島博之・東大准教授がこのような見解を発表した時、いくら農地があってもそこから港湾などへの輸送インフラが整備されなければ、食料供給は増えないのではないかと考えていたが、近年ブラジルではインフラが急速に整備されてきている。

食料危機説の本音

 食料危機が起きる可能性は少ないのに、なぜFAOや農林水産省などは食料危機を煽るのだろうか?
 食料危機で最も利益を得るのは農家である。餓死者も出た戦後の食糧難時代、農家はヤミ市場に農作物を売って大きな利益を得た。飢えに苦しんだ都市生活者は農家の庭先に出かけて、高飛車な態度をとる農家から、貴重な着物と交換に食料を貰い受けた。着るものが箪笥からだんだんタケノコの皮を剥ぐようになくなっていくことから、"タケノコ生活"と呼ばれた。インフレで減価する円よりも農産物の方が、はるかに購買力があるという不思議な時代だった。
 農家にとっては一時の繁栄だったが、この時の農家の対応を今も根に持っている人は少なくない。食い物の恨みは消えない。ちなみに、輸入がないので、このときの食料自給率は100%である(今は38%)。
 これからも分るように、食料危機への対応や食料安全保障は本来、消費者が主張することであって、農家や農業界が主張することではない。これらの目的のために食料の安定供給という義務を課されるのは農家である。終戦時のように、増産や政府への供出という不利益処分を強制されるかもしれない。
 食料危機の際には政府によって最も不利益な扱いを受けるはずの農業界が、最も声高に食料危機への対応を求める。このような不思議なことがなぜ起きるのだろうか?
 理由は単純である。日本の農業界だけでなく、FAOに代表される世界の農業界にとって、食料危機を叫べば、生産を増やすべきだということになり、農業保護を目的とした彼らの組織への予算の増加が期待できるからだ。
 農業界とは、国際機関、農林水産省などの国の組織、大学農学部などの試験研究機関、農業団体だけではない。農業経済学者、農業や食料問題の専門家と称する人たちも、こぞって食料危機を唱え、マスコミもこれに便乗する。食料危機は起きないという記事は売れないが、起きるという記事は売れる。不安を駆り立てられ、真偽を判断する材料を持たない一般の人たちは、これらの"専門家"を信じるしかない。
 こうして作り上げられたのが、2050年食料危機説である。

まして日本では起きない食料危機

 なお、農業界の主張通り、万が一世界に食料危機が発生し、穀物価格が高騰したとしても、日本では食料危機は生じない。
 世界の穀物価格が3~4倍に高騰し、途上国の多くの人が食料配給の長い列に並んだ2008年、我が国の食料品の消費者物価指数は2.6%上昇しただけだった。飲食料品の最終消費額に占める農水産物の割合は15%、うち穀物を含めた輸入農水産物は2%に過ぎないからである。
 このとき食料危機を感じた日本人はいないはずだ。穀物価格高騰という食料危機が発生しても、フィリピンのような国では食料危機が生じるが、所得水準、経済力の高い日本では、痛痒を感じることなく輸入を継続できる。国際市場で日本が"買い負ける"という報道を見かけることもあるが、一部の特殊な高級食材で買えないことが起きたとしても、よほど日本の経済力が低下しない限り、穀物などのコモディティーを買えなくなるようなことは起きない。
 日本に起こる食料危機とは、軍事的な紛争等によりシーレーンが破壊され、外国の船が怖くて日本に近づけないような時である。東日本大震災で生じたように、食料への経済(金銭)的なアクセスではなく、物理的なアクセスが途絶するケースである。
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