2021年8月19日木曜日

地政学で読み解く中国・韓国の宿命と日本の未来 第4回

 冷泉彰彦さんのメルマガ08/18

『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』より。

日本人では考えられない歴史です!!

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地政学で読み解く中国・韓国の宿命と日本の未来 第4回


☆前史を抹殺する朝鮮文化はなぜ生まれたか

 韓国人・朝鮮人は日本人と同じくアジア諸民族の中で、言語の同一性と同質性は比較的高いほうである。それはアジアの国々では、じつにめずらしい。たとえば、九州よりやや狭い面積の台湾はいまでも多言語国家で、私が住んでいた小さな町でも、若いころには、隣近所で言語が違うので、遊び仲間は父母などの通訳を務めるのが日常的だった。

 日本語や韓国語・朝鮮語などの語系については、北方からのツングース語系が語幹となっているという説もあるが、多元多系と考えるのが合理的であり、史実に近い。

 大陸の儒教の影響を受け、さらに易姓革命の理論も受け継いだ朝鮮半島は、王朝が代わるたびに先代の文化・文物を根絶するのが伝統となっていた。しかも宗主国以上に儒教の理想を追い、純化したため、中華王朝以上に徹底していた。

 戦後も、金泳三大統領時代の1995年に朝鮮総督府を爆破解体したことがあった。また、2013年には「日本時代はよかった」と語った95歳の老人を、居合わせた男が殴り殺し、その犯人が国民の英雄となったという事件もあった。

 これらは韓国人の反日意識の強さとして説明されることが多いが、それだけで語るのは、あまり半島の歴史を知らないといえるし、そうした人が多い。

 韓国人が過去の歴史を根絶しようとする執着は、「万邦無比」といえる。ことに李朝時代の廃仏毀釈は1000年にわたる仏教文化を徹底的に破壊し、痕跡さえ残さなかった。茶園の廃絶にしても1本残らず廃棄された。高麗朝の青磁はすべて廃絶され、李朝は白磁しか残していない。

 前朝の王族をすべて根絶するだけでなく、同姓のものでさえ許されなかった。だから姓を変えないかぎり生き残れなかったのだ。

 朝鮮半島では歴史的に「朋党の争い」(宮廷内の内ゲバ)が繰り返されてきたが、李朝の朋党の争いを見ると、負けたほうは一族が皆殺しや流刑に遭うのみならず、奴婢までが運の尽きとなる。現在でも大統領が代わるたびに前大統領が粛清されるため、5年ごとの易姓革命とまでいわれている。

 韓国人の自国の歴史・文化に対する自滅衝動は異常なほどだ。戦後には漢字を廃絶した。そのため、韓国人の若い層は中華王朝の属国時代に書かれた漢文をまったく読めなくなってしまった。韓国の若いハングル世代が自国の歴史を知らないことの一因ともされている。

 秦の始皇帝が六国を征服して中国を統一し(前221年)、各国で使用されている文字の字体・字形を統一してから、唐の滅亡(907年)までは約1100年の間があった。その間、漢字の普及率と拡散力はかなり限定的で、漢人以外にはきわめて不便で、ことに言と文がかなり遊離しているので、欠陥だらけの文字とさえ思われていた。

 そのため、9~10世紀にかけて、日本が仮名を創出したのをはじめ、唐周辺のほとんどの異族は独自の文字を創出し、自国文化を強調する気風が高まった。たとえば、漢字系の文字としてはベトナムの字喃(チュノム)が創出され、表音系の文字として突厥(トルコ)文字などがつくられた。

 唯一の例外は朝鮮で、独自の文字を創出したのはそれから約500年も遅れてのことだった。15世紀になってから、李朝の世宗(在位1418~50年)の時代になってやっと、チベット系のパスパ文字(モンゴル文字)を真似てハングルをつくった。

 他国に比べて独自の文字創出が500年も遅れたのは、李王朝は、宗主国の明・清から「謀反」の恐れがあると思われると考えていたからだ。しかし、せっかく創出したハングルも、中華王朝を敬う両班らに使用を強く反対され、まもなく法的にも使用が禁止されてしまった。両班は特権階級として漢字・漢籍の使用を誇りにしていたからだ。

 しかも、常民や奴婢にとって文字の使用は必要性がゼロに近い。だからハングルは普及しなかった。そのため、ハングルの文化蓄積はほとんどない。ハングルに書き記されるのは、せいぜい民謡や伝説くらいのものしかなかった。韓国の経書も漢文の記録がほとんどだから、「韓風、韓流」は存在しなかった。

 民族文字としてハングルの使用が提唱されはじめたのは、19世紀後半の近代化運動の際であり、それが実際に漢字・ハングル文字混じりの文章として奨励され、学校教育にまで使用されるようになったのは、日韓合邦後に国民教育が普及してからである。つまりハングルを普及させたのは日本だったのだ。
 古代の高句麗語や百済語が絶滅してしまったのも当然だろう。

 現在の北京語は、そもそも満洲人のマンダリン(北京官話)からくるもので、山東語、朝鮮語、満洲語の混合言語である。南方の漢人も北京語は「漢語」の本流ではなく、「胡説八道」「胡語」と「八旗語」の混合語だと主張している。

 一方で、韓国語の歴史としては、三国時代に高句麗語、百済語、新羅語など3国語があり、これらは方言として、李崇寧の『韓国方言史』でとりあげられている。だが、統一新羅の時代から、唐からの唐語、漢語の影響が強くなり、純粋な韓国語は消えてしまい、韓・漢の混合語となった。

 ことに伝統的な地名や人物名も消えて、漢語・漢字語の比重が高くなり、韓国語の中で、漢語の含有率は約70~80%にもなった。

 もちろん、高麗王朝が一時、モンゴル人の大元帝国の支配下に入ると、王室もこぞってモンゴル風の名前をつけるようになった。やがて大元が中原から追い出されて明朝になると、高麗は命運が尽き、1392年に滅んで李氏朝鮮に取って代わられ、王朝も再び漢字の名前のみになった。

 姜信順教授の研究では、現在の韓国語では名詞の約77%が漢字語となっている。もちろん韓国語に含まれている漢字語には、近代日本が創出した和製新造語も多く含まれている。
 和製漢語については改めて説明する。

☆朝鮮民族を呪縛する韓語とハングル文字

 前述したように、戦後、韓国も朝鮮も漢字を全廃してハングルのみの表記に切り替えた。しかし、韓国の以前の歴史文化はほとんど漢字によって記録されているので、伝統文化はほとんどが現代語訳文化か翻訳文化となる。

 しかも韓語には漢字語の含有率が高いため、ハングル文字への転換を行ったことによって、二つの混乱現象が起きた。その一つは、同音異義語の氾濫により、意味内容の違いから、誤解と曲解が日常的になってしまった。しかも漢字語からハングルへの訳語は、ニュアンスが異なるだけでなく、言辞が長ったらしくなるので、いっそう混乱を増幅し、抽象度の高い概念語の理解力と利用率が低下した。

 伝統的固有語を韓語で代用する新韓語も人気がなく、自然消滅している。そもそも韓語は事物を正確に表現できない言語として、科学的表現には向かない言語なのだが、ハングルの専用により、より一層、論理的、科学的思考の発達が阻害されてしまった。

 朴槿恵前大統領も、「韓国人は世界有数の創造DNAをもつ」と自画自賛していたが、結局は「世界の文明、文化、文物はすべて韓国人がつくり、そして教えた」というウリナラ自慢を鼓吹することしかできなかった。

 毎年ノーベル賞受賞者が発表される時期になると、韓国では自国民が受賞できないことを嘆き、日本人受賞者が出るかどうかを異常に気にするという現象が繰り返されており、この現象を韓国人は「ノーベル症」と自嘲している。

 明るい未来を展望できない若者たちの間では「ヘル朝鮮」なる言葉が流行し、韓国人の3分の2が、韓国から脱出したいと思っているという世論調査まである。韓国からの脱走が人生や一家一族最大の夢にもなっている。

 韓国人はハングル文字を「世界一芸術的で美しい文字」「表記できない言語はない」とまで自慢しているが、私が書道家の友人にハングルの書道について確認したところ、見たことがないという。彼いわく、書道における文字の美しさはひらがなが最上だという。

 カギカッコに似ていて、口と縁しかないハングルの創字法は、パスパ文字を真似ただけでなく、配列などの組み立て方は「方塊文字」といわれる漢字を真似た四角形の組立型となっている。つまり、ほとんど独創性がなく、文字として欠陥だらけなのだ。

 私はハングルを自慢する韓国の学者に対して、「いかなる発音も表記できるというなら、日本語の濁音バビブベボを表音してみてくれ。台湾語は八声で、その読み方はラテン語で使用する『教会ローマ字』を使っているが、ハングルでのトーン(八声)や鼻音、音変表記をぜひ教えてもらいたい」などと言うと、たいてい彼らはさっさと逃げてしまうのだ。
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