農政に関わる全ての皆様
特に 農業委員会の皆様
農地転用した畑と畑地のままの太陽光発電について予々問題だと思っていましたが、平成29年度になってから、農地転用しない水田にも太陽光発電ができるようになり、一段と深刻になりました。
ご承知のように、今までは農地転用するのが基本でしたので、それが展開のブレーキになっていました。ところが9月初旬、上田市塩田平に、かつて圃場整備事業を行なった優良田んぼのど真ん中に、稲の上に太陽光発電が設置されているのを確認しました。
その数日後、買取と借地の対象の中に田が入っている新聞折込チラシを見てまたビックリです。その価格が法外です。添付の通りです。この条件では、どんどんと水田にも太陽光発電が出現するでしょう。
都会の感覚では理解できないと思いますが、中山間地の農地はほとんどタダ同然です。それを坪2000~7000円で買い取るとか、耕作地としては年坪15円~30円ほどにしかならない賃貸料を200~500円払うとい書いてあります。みなさん跳びつくでしょう。
田園の破壊が起こります。田園の中に虫食い状態に太陽光発電が出現するでしょう。中山間ほどこの状態が進むと思います。農業を辞めたいと考えている農家がたくさんあるからです。
これは大変なことになります。一度設置されたら、最低20年は動かせませんし、その後撤去されるかどうかも判りません。
当NPOが推進している自給圏構想(スマート・テロワール)は、ほとんど輸入に頼っている穀物生産と畜産の振興が原点です。そのためには、余剰の田んぼと耕作放棄畑の再整備が必須です。
そのために農地のゾーニングと再整備が必要ですが、その中にひとつ太陽光発電があれば、それを含む全体がダメになってしまいます。農業改革に影響するだけでなく、美しい景観と農村文化も大きく毀損してしまいます。この政策を大至急阻止しなければなりません。
農地の再整備と農畜産業の振興なくして農村の再生はあり得ません。
NPO法人信州まちづくり研究会
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